言葉のチカラ

今日、広島の原爆記念館と原爆ドームに
アメリカ大統領のオバマ氏が訪れてスピーチを行いました

到着は夕方の17時過ぎ、記念館には10分ほどの滞在、
迎えに来る車を待つ道路の前で、原爆ドームをちょっと見上げるだけ、

なのにスピーチは超長かった、という全体を眺めれば、
これは広島を利用したパフォーマンスであることは、周知の事実だけど

だけども、個人的にはこのスピーチが見事で感服してしまいました


政治家の仕事とは、法律や予算をつくって、国を動かす働きだと思いがちですが
そもそもは熱い言葉で、多くの人の心を揺さぶり、行動させるのが
政治家の仕事であるので、オバマ大統領はタフな政治家だなぁと思いました

きっとスピーチはプロのライターがいて
スピーチの練習もして、プロのトレーナーがいるんだと思います

だから彼は操り人形なのかもしれません

さらに任期終了間際のきれいごとのパフォーマンスなのかもしれません

そうであった上でも充分に胸に響くスピーチでした

私も言葉を使う仕事をしているので
何のために言葉を使うのか、自問自答を続けること
言葉を無駄に消費したり、利用したりして
人の心を消耗させたり、裏切ってはいけないなぁと戒める気持ちになりました

他にもオバマ大統領が急激に老け込んでいる様子に
この数年は、理想と現実のギャップに苦しんだ、
過酷で孤独な日々だったんだなぁと思ったり

謝罪を求めない日本政府の姿勢や、
「アメリカではなく人類の過ちであった」と言ってくださった
被爆者の代表の方々にも頭が下がったけれども

オバマ大統領のスピーチを聞いて、世界の警察を長年務めたアメリカも
戦争の加害者でもあったけれど、被害者でもあって
争いや憎しみの連鎖に苦しんできたのではないかと思えてきました

今までの強気な姿勢から、中東の紛争への関り方に変化が見えるのも
そういった背景もあるのかもしれないと思いました

力ではない、次なる人類の価値観へのシフトチェンジ

そんなことを考えさせられた今日でした

・・・が、TVのオバマ越しに、隣で
「このピーマンの肉詰め、めっちゃ美味しい!」を連呼する平和ボケもいました

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