きぬこさん、フォーエバー★

おばあちゃんが亡くなりました

といっても夫のおばあちゃんなので
おつきあいは短いのだけど

なんとも波乱万丈な人生の方で
それなのに、とっても明るくってお茶目なおばあちゃんで
短いおつきあいでしたが心に残る女性でした


可愛いものや、美味しいものが大好きで
私が贈ったしょーもないハンカチやら、刺繍入りのポーチを
可愛い、可愛いと喜んで大切に使ってくれたり

自分が美味しいと思ってバクバク食べていたのに、
ハッ!と気がついて、
「これ、あげるわ。もうお腹いっぱいやし。
美味しかったでー」と譲ってくれたり


かと思うと
「人生やりなおせるなら
医者か作家になりたかったわー」と
言い出すような
大胆な人でもありながら、繊細で優しい人でもありました



代々続く川端家のお嫁さんに来て、

すぐ夫が戦死して、乳飲み子を抱えて
本当はすぐにでも実家に帰りたかったと話していたけれど

そのまま川端家のために、夫の弟と結婚して
跡継ぎになるお義父さんとおじさんを産んで育て


やっとホッとしたところ、
今度は次の夫が不慮の死を遂げて
さらに大切な息子を早くに亡くして、
苦労の耐えない人生だったはずなのに

なんだか、おばあちゃんの話す苦労話は
お笑い大河ドラマみたいで、
いつも泣き笑いしながら聞いてました


昔の人はおばあちゃんだけでなく、
誰もがこうやって、

家や時代や、国のために自分の人生を翻弄されて
今のような自由や楽しさを味わうこともなく
生きていたんだと思います



おばあちゃんは
「私の人生、苦労の連続で、なんでこんなんやったんやろー」

「川端家のために尽くしたのに、
みんな死んで居なくなってしまったわ」というので


「ほんなら不幸な人生だった?」と聞くと
いつも「いや、幸せな人生やったわー、
みんなにようしてもらってな」としみじみと
いつも感謝の言葉が口からはこぼれていました


だから、自分が幸せになるために生きたとしても
けっして幸せにはなれず

誰かのために、何かのために
目の前にあることに懸命に尽くして生きる先に、
本当の幸せがあるんだと


おばあちゃんの生き方から
人生の極意を学んだように思います

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