みっちゃんの陶芸教室 その2

昨日に続いて陶芸教室の話をしますね

 

粘土はド初心者でもできるようなものを用意してくれました

志野土(しのつち)といって、焼き上がりは白っぽくなるそうで
釉薬をかけることで表情が出るそうです



まずはカップを作ることにしました
底を作って、粘土を捏ねて壁面を一段ずつ積み上げていきます
積み上げたら、しっかり繋げて成形していきます

最後にみっちゃんの手ほどきを受けながら模様を作りますが
からっきし上手くできません!

思うようにいかないのでイライラして、心が迷いと不安でいっぱいになります
そんな時に「ほら、力は入り過ぎて器の形が潰れてるよ」
「時間が経つと土が固まってくるよ」などと
ミチコ先生のご指摘が入り、余計に焦りまくります


なんか陶芸って優雅なイメージがあったけど、全然違うなぁ

タイミングとカラダと心を合わせて、次々決断していくような
心技体が統一できないと無理な作業です

なんというか茶道、柔道みたいな「陶芸道」に近い感覚です


正直私は器用で図工も得意なほうですが、まったく納得のいくものができません

そんな私の心を見透かすように
「難しいでしょ?でもはじめてにしては上出来だよ」
「お教室は大勢いても、みんな集中してるから静かなんだよ」と
ミチコ先生が声をかけてくれました

なるほど!

陶芸にハマるわけが少しだけわかりました
ただ器を作っているわけじゃないんですね

先生にほとんどフォローしてもらって、
箸置きと、カップ、お皿を完成させました


「たぶん明日は疲れると思うよ、普段使わない部分を使ったので」
とフォローしてくれましたが

いや!もう~、今日の今の時点でめちゃ疲れました(笑)

普段まったく使わない感覚、
まるで超高層ビルを綱渡りするような
バランス身体感覚と、集中力、判断力を求められるのです

あと「うまくやりたい」「思うようにできない」という自我の葛藤…

でも疲れだけでなく、なぜか心に充実感があるのです


出版社で一緒に働いていた頃は
「早く金曜夕方になれ」とか「ここの何が美味しい」とか、
そんな話しかしなかった我々ですが

今は芸術家みっちゃんの話が面白くて仕方ありません

「美とは何か」「作ることと、現れることは違う」
「心がそのまま作品に出る」とか
そんなセリフの向こうには
どんな心情があるのかを、根掘り葉掘り話が聞けるのです!


彼女は
「年を取るのが楽しみで仕方ない」
「自分がどんな人間になるのか、どんなものが作れるのか、
今はまだまだ修行の過程」とよく言います

うへー、私なんて40代でもう悲観してるのに圧倒されるぜ

出版社のモテモテアイドルだった、みっちゃんのセリフとは思えないし
あの頃、みっちゃんに群がっていた紳士の皆さんに
聞かせてあげたいなぁと思いました(笑)


このあと乾燥させて、釉薬をかけて2回も焼くそうです
あぁー、私の未熟な心を映した作品の完成がとても楽しみです!

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